住宅設備リフォーム会社はどのような ホームページをつくるべきか
本事例はリフォーム事業を営む企業さまに向けて、私たちLEMITHが軸とした訴求ポイントをどのように抽出したかを振り返る企画第2弾です。前回に引き続き、私たちが向き合った結果の1つに過ぎないことはご了承ください。そのため、すべてのケースに当てはまるものではない一方で、私たちの提案のリアルを感じていただける内容となっております。では、詳しく見ていきましょう。
住宅リフォーム事業会社へのホームページ提案: 訴求ポイントの抽出
住宅リフォーム事業は、顧客の需要や競合状況の変化や建築基準などの変化する法令にも柔軟に対応し続けることが重要です。この記事では、3C分析・4P分析・4C分析・PEST分析・SWOT分析・ファイブフォース分析の各フレームワークを通じて、ホームページ上で訴求するべきポイントを探ります。
まずは3C分析で自社のポジションを俯瞰的に把握していくところから始めます。簡単に3C分析とは、顧客(Customer)・競合(Competitor)・企業(Company)の英単語の頭文字Cを指す分析方法です。これらを用いて、自社と自社を取り巻く外部の現状を整理できます。
3C分析
顧客(Customer):
住宅リフォームの顧客層は多岐にわたります。家主や不動産投資家、建設会社など、異なるニーズや予算を持つ顧客が存在します。一部の顧客は高品質なリフォームを求める一方で、他の顧客は低価格を重視することもあります。したがって、顧客の多様性に応じた柔軟なサービス提供が必要です。
現状、顧客商圏は地元近辺が主で、一般住宅が多いと判断できる。
競合(Competitors):
住宅リフォーム市場には、同業他社だけでなく、DIY市場や建築事業者なども競合相手となり得る存在です。競合他社のサービス内容や価格設定、マーケティング戦略を分析し、自社がどこで差別化できるかを見つけることが重要です。
企業(Company):
自社の強みや弱みを正確に把握することがかなり重要です。技術力や施工品質、ブランド知名度などの強みを活かしつつ、改善が必要な点にも注力することが重要です。
以上が、3C分析の結果です。対象企業の大枠を捉えることができたと思います。
では続いて、自社に焦点を絞り、深掘りしていきましょう。
そこで実施するのが、4P分析です。4P分析の4Pとは、商品(Product)・価格(Price)・場所(Price)・販売促進(Promotion)の英単語の頭文字のPからきております。自社の内部について詳細を認識することにつながり、より具体的な戦略案のために重要な分析となります。以下が実際の分析結果です。
4P分析
商品(Product):
リフォームサービスの品質やデザイン性は顧客にとって重要な要素です。優れた技術力や施工品質を持つことで顧客の信頼を得ると同時に、デザインや環境への配慮にも注力することが求められます。
価格(Price):
市場価格とのバランスを保ちつつ、顧客の予算やニーズに合った価格戦略を展開する必要があります。価格競争が激しい市場では、付加価値を提供することで価格競争力を維持することが重要です。
販売促進(Promotion):
オンライン広告やSNSを活用したマーケティング、口コミマーケティングなど、効果的なプロモーション戦略を展開することが必要です。顧客のニーズや行動パターンに合わせたマーケティング活動が求められます。
場所(Place):
地域密着型の戦略を展開し、顧客にとってアクセスしやすい場所でのサービス提供を重視することが重要です。また、オンラインプラットフォームを活用して顧客にサービスを提供することも有効です。
以上が、4P分析結果となります。より詳細に現状を把握できていると実感できると思います。では、ここで少し視点を変えて顧客側からの視点に移ります。
顧客視点で行う分析方法は4C分析というものです。ここでは徹底的に顧客側の視点で自社がどう見えているかを検証していきます。ここで自社の都合を排除することで、今後の戦略確度が高められます。4Cは顧客価値(Customer value)・コスト(Cost)・利便性(Convenience)・コミュニケーション(Communication)で、これらのことを指します。では、実際の分析結果を見てみましょう。
4C分析
顧客価値(Customer Value):
顧客のニーズと価値観に基づいたサービス提供を重視し、顧客満足度を向上させることが必要です。顧客との長期的な関係を築くためには、顧客の声に耳を傾け、積極的にフィードバックを受け入れることが重要です。
コスト(Cost):
顧客にとって合理的な価格設定やコストメリットの提供が求められます。コストを最適化することで、顧客に競争力のある価格を提供すると同時に、利益を最大化することが可能です。
コミュニケーション(Communication):
顧客とのコミュニケーションを強化し、信頼関係を築くことが重要です。顧客との良好な関係を築くことで、リピート顧客を増やし、口コミマーケティングを促進することができます。
利便性(Convenience):
顧客にとって利便性の高いサービス提供やアフターサービスの充実を図ることが求められます。顧客が利用しやすいサービスを提供することで、顧客満足度を向上させることができます。
以上が4C分析です。顧客目線を大事にして今後の戦略にも盛り込んでいく必要があります。
続いては自社の外部を分野ごとに区切っていろいろな角度からより詳しく見ていきましょう。そのためにPEST分析を実施します。PESTは政治(Political)・経済(Economic)・社会(Social)・技術(Technological)からなる分析方法です。では、分析結果を見てみましょう。
PEST分析
政治(Political):
建築規制や労働法など、政治的環境の変化に適応することが求められます。政府の政策変更や規制の強化に対応するために、事業戦略の柔軟性を持つことが重要です。
経済(Economic):
景気動向や金利の変動など、経済的要因を考慮した事業展開が必要です。経済の変化に柔軟に対応し、リフォーム需要の変化に迅速に対応することが重要です。
社会(Social):
ライフスタイルの変化や地域社会のニーズを把握し、サービスの提供に反映することが重要です。社会の変化に敏感に対応し、顧客のニーズを的確に把握することが必要です。
技術(Technological):
建築技術やデジタルツールの進化を活かし、効率性と品質を向上させることが求められます。最新の技術を導入することで、サービスの質を向上させると同時に、競争力を維持することが可能です。
以上がPEST分析になります。顧客目線や外部の状況についてかなり理解が進んできました。マクロの視点をミクロに戻していきましょう。
そのためにSWOT分析を実施します。SWOTは強み(Strengths)・弱み(Weaknesses)・機会(Opportunities)・脅威(Threats)からなる分析方法です。では、分析結果を見てみましょう。
SWOT分析
強み(Strengths):
優れた技術力や施工品質、顧客満足度の高さなど、自社の強みを活かすことができます。これらの強みを活かして、顧客に価値を提供し、競合他社との差別化を図ることが重要です。
弱み(Weaknesses):
競合他社との価格競争力の差やマーケティング戦略の不足など、自社の弱みを克服することが求められます。弱みを克服するために、効果的な改善策を実施することが重要です。
機会(Opportunities):
新たな市場の開拓やデジタルマーケティングの活用、エコフレンドリーなリフォーム需要の増加など、様々な機会が存在します。これらの機会を活かして、事業を拡大し、成長を促進することが重要です。
特にエコやSDGsへの関心の高まりから、政府や自治体が実施する補助金や助成金で推進している工事の増加が見込まれるため、それらを利用して売上単価の向上・安定につながります。
脅威(Threats):
不況時の建設需要の低下や競合他社の台頭、規制環境の変化など、様々な脅威が存在します。これらの脅威に対処するために、リスク管理の強化や競合分析の実施が必要です。
以上がSWOT分析です。自社がどのような局面に置かれているかが具体的になってきました。自社についてよく理解することは今後の意思決定のためにも非常に重要度が高いはずです。
そして最後にファイブフォース分析をします。前述したPEST分析におけるThreats(脅威)の部分をクローズアップして、あらかじめ脅威をできる限り想定しておきます。同業界への知識を深めることにもなります。
ファイブフォースとは直訳すると5つの力です。要するに、影響されうる5つの力のことで脅威と同義です。
ファイブフォース分析
新規参入の脅威(Threat of New Entrants):
低投資障壁や技術革新による新規参入の可能性があります。これに対処するためには、既存の顧客基盤やブランド価値を活かし、差別化戦略を展開することが重要です。
代替品の脅威(Threat of Substitutes):
DIY市場や他のリフォーム手段との競合があります。顧客のニーズに応えるためには、独自の付加価値を提供し、代替品の脅威に対処することが重要です。
顧客の交渉力(Bargaining Power of Buyers):
顧客の予算やニーズに合わせた柔軟な価格戦略を展開することが必要です。顧客の交渉力を考慮に入れながら、適切な価格設定を行うことが重要です。
供給業者の交渉力(Bargaining Power of Suppliers):
材料供給元との良好な関係を築き、コストと品質の両面で競争力を維持することが求められます。サプライヤーとの交渉力を考慮に入れながら、効率的な調達体制を構築することが重要です。
競合の激しさ(Intensity of Competitive Rivalry):
競合他社との差別化を図ることが必要です。独自のサービス提供や価格戦略、マーケティング戦略を展開し、競合の激しさに対処することが重要です。
LEMITHが示す訴求ポイント
安心できるサービス提供: 豊富な経験と専門知識を活かし、日々の暮らしに直結する住宅設備を安心して利用できるように万全を期したした施工をしております。住宅設備に関する商材の選定、施工実績の蓄積に尽力しております。
テクノロジーの活用: 技術の進化に迅速に対応し、オンラインプラットフォームやデジタルツールを積極的に活用します。顧客がいつでもどこでも問い合わせできるようにしております。LINEの導入も開始しており、より多くの方が気軽にリーチできるような設計を心がけています。
顧客満足度の向上: 質の高い施工と効果的なコミュニケーションを通じて、顧客満足度を向上させます。顧客のニーズを理解し、予算への多様な対応・迅速なコミュニケーション・豊富な住宅設備材の選択肢へ注力しています。
住宅リフォーム事業は、多様な顧客ニーズや激しい競合状況に直面していますが、適切な戦略分析とそれに基づいた戦略の展開により、成功への道を切り開くことができます。顧客のニーズを的確に把握し、競合力を維持しつつ、新たな機会を追求することで、持続的な成長を遂げることが可能です。これらの分析ツールを活用して、事業の現状と将来の展望を的確に把握し、戦略的な意思決定を行うことが重要です。